[水沢]第32回南部駒賞|優勝:スマートシェーブ|父:リンドシェーバー|生産:浦河町・荻伏三好ファーム

 長年、東北地方の2歳チャンピオン決定戦として行われ、現在では地方全国交流重賞となっている南部駒賞は、北海道から遠征してきた単勝4番人気の伏兵スマートシェーブ(牡2歳)[川島洋人騎手、成田春男厩舎(北海道)]が、道中2番手追走から早目に先頭に立ち、直線もそのまま押し切って優勝した。勝ちタイムは1:43:0。

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 レースは、揃ったスタートから若駒賞1、2着馬のウツミジョンソン、ワタリシャンハイと、北海道から遠征してきたスマートシェーブの先行争いとなり、ワタリシャンハイがハナを奪う展開。2番手にスマートシェーブ、3番手にウツミジョンソンがつけ、北海道から遠征してきた父ジェリ産駒のパールボディー、村松学騎手騎乗の父ウェイオブライト産駒ジェベルリーヴァ、大井から遠征してきたマキノタイクーンが好位を追走。岩手の村上昌幸厩舎からデビュー後、9月に船橋岡林光浩厩舎に移籍し、平和賞で2着しての凱旋となった父スキャターザゴールド産駒のワタリファイターは、中団からの競馬となる。

 勝負所ではスマートシェーブとウツミジョンソンが手応え良く前に並びかけ、後続勢も徐々に差をつめにかかる。

 直線を向くと、ワタリシャンハイが一杯となり、スマートシェーブとウツミジョンソンのマッチレースとなったが、最後はスマートシェーブがアタマ差競り勝って優勝した。

 地元の期待を一身に集め、単勝1.4倍と圧倒的な一番人気に推されたウツミジョンソンは、よく食い下がったものの最後の最後で競り負けて2着まで。

 ワタリファイターは、勝負所で前に取り付いたものの、直線伸びきれずに2着から6馬身差離されての3着まで。好位から流れ込んだパールボディーがさらに3馬身差遅れての4着、父シャンハイ産駒のハヤワカが後方から差を詰めて5着。直線一杯となったワタリシャンハイは6着に沈んだ。

 勝ったスマートシェーブは、父が1990年の朝日杯3歳S(GI)勝ち馬で、種牡馬としては昨年のスワンS(GII)勝ち馬ギャラントアロー兵庫チャンピオンシップ(統一GII)勝ち馬メイショウムネノリなどコンスタントに活躍馬を輩出しているリンドシェーバーで、母がルワンジュ(母父Strawberry Road)という血統構成。2001年の高松宮記念(GI)、スプリンターズS(GI)を制したトロットスターや2002年のさくらんぼ記念(統一GIII)など重賞2勝のロングカイソウ等を輩出している、北海道・浦河町の荻伏三好ファームの生産で、馬主は吉田照哉社台ファーム代表の長男の吉田哲哉氏。7月の旭川開催でデビュー勝ちし、一息入ったトワイニング賞は8着と大敗したものの、続く門別の平場オープンを快勝してここに臨んでいた。