ワールドスーパージョッキーズシリーズ出場騎手が決定

 12月4日、5日に阪神競馬場で開催される、第18回ワールドスーパージョッキーズシリーズ゙に騎乗するJRA所属騎手5名(美浦2名、栗東3名)、地方競馬からの代表騎手1名および海外招待騎手8名が決定された。

 出場するのは、JRAからは関東リーディング1位の柴田善臣騎手、同2位の横山典弘騎手、関西リーディング1位の武豊騎手、同2位の安藤勝己騎手、同3位の藤田伸二騎手で、補欠として関東リーディング3位の後藤浩輝騎手、関西リーディング4位の福永祐一騎手が選出されている。なお、今年も、選考委員会において勝利度数以外で顕著な活躍を認められた騎手が検討されたものの、該当者はなしとされた。

 地方競馬の代表騎手は、現在1586戦313勝で、初の南関東リーディングに向けて驀進中の内田博幸騎手が選出された。内田博幸騎手は、今期コアレスハンターで金盃を、プルザトリガートゥインクルレディー賞TCKディスタフを制している。地方競馬代表の補欠には、的場文男騎手が選出されている。

 海外からの招待騎手は、アメリカからビクター・エスピノーザ(Victor Espinoza)騎手と、エドガー・プラード(Edgar Prado)騎手、アイルランドからパット・スマレン(Patrick Smullen)騎手、フランスからイオリッツ・マンディザバル (Ioritz Mendizabal)騎手、イギリスからダリル・ホランド(Darryll Holland)騎手、オーストラリアからグレン・ボス(Glen Boss)騎手、ニュージーランドからオピー・ボッソン(Opie Bosson)騎手、香港からダグラス・ホワイト(Douglas Whyte)騎手が選出された。

  ビクター・エスピノーザ騎手は、1972年5月23日生まれ。Early Pioneerに騎乗した2000年のハリウッドゴールドCS(米GI)で、GI初制覇。同年、BCディスタフ(米GI)でSpainに騎乗し、大穴を開ける勝利でBC初制覇も達成。2002年には、Bob Baffert厩舎のウォーエンブレムケンタッキーダービー(米GI)を制し、Baffert厩舎の主戦として活躍していたが、2003年のルイジアナダービー(米GII)におけるKafwainの騎乗をめぐって対立し、Baffert調教師と決裂。その2003年は勝ち鞍数で北米26位、獲得賞金でも14位と今一つ振るわなかったが、今期は11月1日時点で昨年を上回る208勝を挙げ、獲得賞金でも3位と巻き返しを見せている。

 エドガー・プラード騎手は、1967年6月12日生まれで、ペルーのリマ市出身。1997〜99年まで3年連続400勝以上を達成し、最多勝利騎手のタイトルを獲得。2002年にはSaravaでベルモントS(米GI)を制し、アメリカの三冠レースを初制覇。今期は、ベルモントSでBirdstoneに騎乗し、Smarty Jonesの三冠達成を阻んだほか、Roses In MayでホイットニーH(米GI)を制するなどの活躍。254勝を挙げて勝鞍数で北米7位、獲得賞金では北米の2位につけている。

 パット・スマレン騎手は、1977年5月22日生まれという若手のホープ。昨年は、83勝を挙げてアイルランドのリーディング2位、獲得賞金では3位。今期は、Grey Swallowで愛・ダービー(愛GI)を初制覇するなど、10月27日現在で65勝を挙げ、リーディング2位。獲得賞金でも2位となっている。

 イオリッツ・マンディザバル騎手は、1974年5月2日生まれ。ここ数年でめきめきと力をつけ、昨年は165勝を挙げてフランスのリーディング2位。今期は、Ask For The Moonでサンタラリ賞(仏GI)を制するなど、8月20日現在で141勝を挙げ、Dominique Boeuf騎手、Christophe Soumillon騎手といった有力どころを抑えてフランスリーディングのトップに立っている。

 ダリル・ホランド騎手は、1972年6月14日生まれ。1994年にヤングジョッキーシリーズに招待されて初来日、また、1996年には短期免許で来日し、アヌスミラビリス毎日王冠(GII)を制覇するなど、日本でもお馴染みの騎手。その後、1999年にはCompton Admiralに騎乗したエクリプスS(英GI)でGI初制覇を達成するなど着実に力をつけ、昨年はファルブラヴエクリプスS(英GI)を制するなど157勝を挙げて英国リーディング2位。今期は、Warrsanコロネーションカップ(英GI)を制するなど、145勝を挙げてリーディング4位となっている。

 グレン・ボス騎手は、1969年8月21日生まれ。2002/03シーズンは、51勝を挙げて、シドニー地区のリーディング4位。2003/04シーズンは、ロイヤルランドイック競馬場のイースターカーニバルで、4月10日にサイアースプロデュースとAJCダービーと、1日で2つのGIを制したほか、ドンカスターハンデ(豪GI)など、この期間だけで併せて重賞9勝と言う快挙を達成。見事このシーズンの最多獲得賞金騎手となった。また、先日行われたオーストラリア最大のビッグレース、メルボルンカップMakybe Divaに騎乗し、見事優勝している。

 オピー・ボッソン騎手は、1980年7月24日生まれ。1995年に騎手デビューし、1997年には見習い騎手でありながらGI4勝を含む128勝を上げてニュージーランドリーディングジョッキーとなる。1998年のワールドスーパージョッキーズシリーズに初出場し、1988年の武豊騎手の19歳を上回る、最年少18歳での同シリーズ出場を果たした。2003/04シーズンは、81勝を挙げ、リーディング4位となっている。

 ダグラス・ホワイト騎手は、1971年11月15日生まれ。短期免許で来日し、今年の函館2歳S(GIII)を制するなど、日本でももはやお馴染みの名手。2003/04シーズンは、香港競馬史上初となる1シーズン100勝を記録し、結局2位に37勝差をつける106勝を挙げてリーディングジョッキーの座に輝いている。【JRA日本中央競馬会】