[米国]スピンスターS(米GI)|優勝:アゼリ|父:ジェイドハンター

 現地時間10月10日に、アメリカのKeeneland競馬場で行われた牝馬限定のスピンスターS(米GI)は、2002年の米エクリプス賞年度代表馬Azeriが貫禄勝ちした。

 【The Blood-Horse】

 逃げるRene Douglas騎手騎乗のTamweelをマークして進んだAzeriは、徐々にこれとの差を詰めていき、直線半ばで鞍上のPat Day騎手が見せムチを入れると、粘るTamweelをアッサリと振り切り、最後は抑える余裕を見せて3馬身差で快勝した。ダート9Fの勝ちタイムは1:49.6。

 Day騎手は、「何を言うことがあるっていうんだい?Azeriは偉大な牝馬だよ。思うに、彼女はこの競馬場が気に入ったんだろうね。で、御覧の通りさ。彼女は本物だよ。ゲートに行くときもとても集中しているし、スタートもとても集中している。私達はTamweelの外につけていったが、彼女がいい走りをしていたから終始これをマークしていったんだ。」とコメントしている。

 気になるAzeriの次走、おそらくは引退レースとなるレースで、BCクラシック(米GI)とBCディスタフ(米GI)のどちらを使うかについて、管理するD. Wayne Lukas調教師は、「幸いにも、今日決めなければならないというわけではないからね。ジックリ考えなければならない問題だし。」と述べている。

 Lukas調教師は、Sacahuistaで1987年に制して以来、スピンスターSは2勝目。同調教師は、これまでSerena's Song、Lady's Secret、Winning Color、Spainといった名牝を管理してきたが、Azerについて、「思うに、彼女は史上最高の牝馬の1頭に上り詰めたんじゃないかな。私はこれまで何頭もの名牝を管理してきた。でも、君たちは自分がデートしている相手を好きになるものだろう。だから、連れて帰った相手が最も好きな相手ということになるんじゃないか?どの馬がベストかなんて事は、それぞれが自分で思っていればいいことなんだよ。」とコメントしている。

 Azeriは、これで通算23戦17勝2着4回。獲得賞金は$3,959,820。前走8月27日にSaratoga競馬場で行われたダート10FのパーソナルエンサインS(米GI)では、Storm Flag Flyingの2着に敗れていた。

 2着のTamwheelは、重賞初挑戦となった前走のアーリントンメイトロンH(米GIII)を2着してここに臨んでいた。

 5月のヒューマナディスタフ(米GI)でAzeriを破る番狂わせを演じたMayo on the Sideは、速いペースについていけず3着まで。