高崎競馬廃止問題、群馬県・高崎市が説明会実施も関係者の不満相次ぐ

 高崎競馬の廃止問題で、10月7日、境町のトレーニングセンターで、廃止表明後初めての関係者への説明会が開かれた。群馬県などが廃止に至った経過や今後の生活支援についての考え方を説明したのに対し、競馬関係者からは開催時期の延長要求や経営側の説明不足を指摘する声が相次いだ模様だ。

 今回の説明会には、経営側は群馬県高崎市などが、競馬関係者側は調教師や厩務員およびその家族らが参加して行われた。

 群馬県は、これまでJRA日本中央競馬会への協力要請や他の競馬場との連携を図ったものの、抜本的な改善には至らなかったとして、廃止を決断した経過を説明。関係者の再就職や生活支援のため担当職員を増員し、近日中に職員が境町トレーニングセンターに常駐して生活相談などができる態勢を整えること、12月末の開催終了を待って関係者に経済的支援を行うこと、就職斡旋などの生活支援は2005年1月1日から実施すること、境町トレーニングセンター内の居住者は廃止後も一定期間居住が可能であることなどを説明したという。

 これに対し、競馬関係者は、競馬廃止に伴う社会的責任からすれば生活支援では不十分であり生活補償の形を取るべき、群馬県競馬組合の算出した経営試算は廃止の結論を出すことを前提にしたもので公正でない、今年度内の廃止としても年内で終了ではなく年度末の2005年3月までは開催すべきといった主張をした模様だ。【毎日新聞群馬版】

 競馬関係者に対する十分な説明をせず、まず廃止ありきの後に関係者に対する協議を行えば、紛糾して問題の解決に一層の時間がかかるということは、昨年の上山競馬の例を見ても明らかなのですが、今回も廃止表明前に関係者の小寺浩幸減摩県知事との面会要求を突っぱねていたことがますます関係者の不満を増幅しているようです。相変わらず、まずは廃止して、後のことは後のことという姿勢が垣間見られますね。どうやら上山競馬の廃止のときと同じように、問題解決には相当な時間がかかってしまいそうです。