群馬県調騎会が独自の試算による運営継続案を提出

 経営難による赤字で存続の危機にある高崎競馬で、所属する調教師や騎手でつくる群馬県調騎会が、9月18日に境町トレーニングセンターで群馬県競馬組合と群馬県地方競馬対策室と会合を開いた。その際、群馬県に提案した独自の経営試算案について説明し、高崎競馬の存続を訴えたようだ。

 高崎競馬が廃止の流れに向かいつつある中、群馬県調騎会は、賞金や諸手当削減に協力する姿勢を打ち出している。しかし、群馬県競馬組合は、全国で最低水準の高知競馬とほぼ同額の賞金や諸手当でも赤字となり、赤字解消のためには賞金をゼロとする試算を提示したようだ。これに対し、反発した調騎会側が独自の試算を作成し、群馬県地方競馬対策室に提案していた。

 この独自案では、賞金や諸手当が高知競馬と同水準であれば、競馬法改正による中央競馬の委託発売増などで黒字経営は可能としているようだ。

 調騎会は、9月21日に北海道の生産者らと群馬県に存続を要望。また、9月22日には高崎競馬関係者らが群馬県庁周辺でデモ行進するなどして存続の運動を続ける方針という。【中日新聞群馬版】

 「全国で最低水準の高知競馬とほぼ同額の賞金や諸手当でも赤字となり、赤字解消のためには賞金をゼロ」とすることが必要だという。記者は競馬の運営にどのように経費がかかるのかについては全くの素人だが、日刊競馬4回中山3日(9月18日)版に掲載された山野浩一氏のコラム「血が駆ける」によると、「このあたりの競馬場(宇都宮、高崎など-引用者注)となると世界でも有数の高売り上げを記録しており、もしこれらがやっていけないというのなら、世界のほとんどの競馬場がやっていけない」ことになるという。だとするならば、高崎競馬を運営する群馬県は、一体どのようなお金の使い方をしているのだろう?