4月21日の第49回羽田盃(南関東G1)-大井は、トキノコジローが優勝

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 南関東3歳クラシック路線の第一弾、羽田盃は、単勝13番人気の伏兵トキノコジロー(牡3歳)[山田信大騎手、長谷川蓮太郎厩舎(船橋)]が、道中後方待機から直線一気の末脚で差し切り優勝した。勝ちタイムは1:53:5。三連単は1,120,270円と大井競馬の重賞史上最高配当という大波乱の決着となった。

 レースは、伏兵のハネダキャノンが最内枠から好発を切ってハナに立ち、雲取賞4着のミーティアレインが2番手でこれを追走。的場文夫騎手騎乗の雲取賞勝ち馬キョウエイプライドが先団のイン、ブルーバードカップを勝ち京浜盃でも3着に粘った一番人気のトミケンウイナーは好位の外目を追走し、石崎隆之騎手騎乗で穴人気となった、ブルーバードカップ2着馬エーピーライデンが中団。京浜盃2着馬で3番人気のステルスラインがこれをマークする形となり、トキノコジローは例によって後方待機。京浜盃4着のカネマサデュークが最後方を追走する形となった。

 前半は縦長の展開で流れたものの、徐々に馬群が固まり、勝負所では有力どころもスパート。

 直線を向くと一杯となったハネダキャノンをミーティアレインが交わすものの、満を持して追い出したキョウエイプライドが手応え良く先頭。上山→岩手→大井と移籍し、しらさぎ賞2着のバックオフゴーが懸命にこれを追うものの、人気のトミケンウイナー、ステルスラインが伸びを欠き、キョウエイプライド、バックオフゴーで決まるかと思われたところをトキノコジローが大外を急襲。一気の差し脚でまとめて差しきった。

 勝ったトキノコジローは、父が昨年死亡した名馬ホリスキー、母はミスコンバット(母父ラッキーソブリン)で、半姉にJRA1000万下のコンバットオーキ(父アイネスフウジン)がいる血統。北海道静内町の谷藤敬三氏による生産で、馬主は田中久續氏。昨年の8月に川崎でデビュー勝ちし、3連勝で鎌倉記念を制覇。その後は全日本2歳優駿(統一GI)、1月のサンライズチャレンジ(OP)と連敗。それ以来のレースとなったここでは、人気の盲点となっていた。

 今回は持ち前の末脚が復活し、見事な差し切り勝ち。距離延長はむしろ歓迎のクチと思われるだけに、多少展開に左右される面はあるにしろ、東京ダービーでも上位争いが期待できそうだ。

 2着のキョウエイプライドは完全な勝ちパターンに持ち込みながら、勝ち馬の鬼脚に泣いた形。距離延長が微妙と思われるだけに、的場文夫騎手悲願のダービー制覇は今年もちょっと厳しいだろうか。逆に、同じような位置取りから3着に入ったバックオフゴーは、今回一息入っての一戦だったことを思えば上々の内容。血統面からは明らかに距離伸びてのタイプだけに、こちらは東京ダービーに向けて視界良好だ。

 ステルスラインは最後に差を詰めたものの6着。京浜盃の2着は多少展開に恵まれた面があったし、現状ではアテにならないタイプのようだ。ただ、桑島孝春騎手にはいかにも合っていそうなタイプだし、ダービーでの一発には警戒したいところ。穴人気となったカネマサデューク、エーピーライデンはともに見せ場がなく10着、11着と、現状では力不足のようだ。

 1番人気に推されたトミケンウイナーは14着と大敗。今回は大外枠を引いて終始外外を回らされる展開が堪えたのだろう。本来は相手なりに走れるタイプだけに、今後巻き返しを期待したい。

 なお、同日に行われた春霞賞(H3・D重賞)[マヤノトップガン賞・3歳限定:札幌・ダート1000m:馬齢・曇・良]は、単勝1.3倍と圧倒的一番人気に推された、函館2歳S(GIII)2着馬フラワーサークルが、休み明けで+24kgも問題なく快勝した。【Keiba.go.jp 地方競馬情報サイト】